【アイネクライネ】
乱歩 


 


僕がその手紙に気がついたのは、彼女からすれば必然の結果で、当事者の僕からしてみれば些細な偶然が折り重なった結果だった。






その日も空は高かった。

ついこないだまで夏だ猛暑だと騒ぎ立てていたワイドショーも、最近では「この秋食べたい和栗スイーツ」なんて特集をしている。

季節が過ぎるのは、僕が思っている以上に早いらしい。なんだか取り残されたような気になる。



過ぎた季節を憂いでみても、長年染み付いた習慣というものはそう簡単には変えられない。

重い腰を上げると、僕はその日も近所のホールへと足を向けた。



到着したのは、いつもと変わらない昼過ぎ。
唯一普段と変わっていることといえば・・・

ホールの敷地内、駐車場の端にひっそりと忘れ去られたかのように建っている、恐らくは備品倉庫。
その倉庫の裏手に花束≠ェ置かれていることくらいだった。



そういえば先日、このホールの前の道路で人身事故があったらしいと、常連の方々の井戸端会議を耳にしたばかりだったことを思い出す。

何故その道路ではなく、この倉庫に献花が置かれているのだろう。何か事情があるのかもしれなかったが、その理由はわからなかった。

どうやら事故に遭われた方もここの常連だったらしい。



不運。

そんなありきたりな言葉でしか言い表せなかった。
知人でもなく、ましてや性別すら知らない、そのどこかの誰かに特別な感情を抱けというほうが難しいだろう。



その不運に心の中で手を合わせて、ホールへと足を踏み入れる。

最近僕の中でブームになっている機種へと脇目も振らずに向かう。


空いている。





パチスロ地獄少女 宵伽(藤商事)



前作のスロットもさる事ながら、僕はこのアニメが好きなのだ。

前任者はART後、50Gほどで辞めている。

打ち出して100Gを過ぎた辺りでCZらしき前兆が始まる。天国モードにいてくれれば嬉しい。




よし、どうやら天国に滞在していたらしい。



ドヤ煙草をするつもりはなかったのだけれど、ホールに着いてからまだ一本も手をつけていなかったことを思い出して煙草へと手を伸ばす。



「あれ?・・・落ちてる」



台の横に置いてあったはずの箱がなかったのだけれど、探してみるとソレは足下に転がっていた。

拾い上げようとして、台の下の隙間に何かが挟まっていることに気づいた。



「紙・・・?」



どうやらソレは紙のようだ。

(あわよくば設定変更の情報なんかを書き込んだ紙を店員がここに忘れたのかもしれない)

そんな下心もなかったといえば嘘になる。僕はソレをつまみ出した。
 


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