【ある日、オレンジがおちてきて】
乱歩 



五月某日。



ジョワジョワジョワ



という虫たちの鳴き声で目がさめる。
昨晩、暑さで起きた自分が開いた窓の外からそれは聴こえてくるようだ。



はて・・・?
僕が小さい頃、もうこんな時期から虫が鳴いていただろうか。



そんなことはないと言われれば、そんな気もする。そうだよと肯定されれば、そうだったかなと納得出来る気もする。


今ひとつはっきりしない昔の時分に思いを巡らせようと記憶を逡巡すると、まだ眠りから覚めやらぬ目蓋が再び重くなる。



「まだ梅雨も迎えてないし」「昨日夏じゃなかったものが、急に今日から夏になることもあるまい」と自分に言い訳してきたが



暦の上ではもう初夏なわけで。



ホールが、快適で過ごしやすい空間となるこの季節。



それと反比例するように、屋外で朝の入場抽選を行うホールでの待ち時間は一変して地獄の蒸し暑さだ。


そうなってくると、朝からホールへと出向く回数も自ずと減ってくるわけで。



まさにこの日が、例に漏れずその日だった。



さぁ、どうしよう。

時計に視線をやると、短針がその短い腕を必死に盤上の頂点へと伸ばさんとしている真っ只中だった。



頑張れ短針!もう少しで届くぞ!

などと応援する側に回るのも悪くはないのだけれど、きっと彼は僕なんかの応援がなくとも時間と共にたどり着くことは明らかなわけで。

実に苦労の少ない生き方だな、と応援する気も失くす。


むしろ問題は僕のほう。

彼と違い、いくら時間が過ぎたところでホールと僕との距離は一向に縮まることはない。
短針のあいつと比べると、実に難儀な生き方を選択してしまった感が否めない。



と、そんなことを考えているうちに5分ほどが過ぎていた。

まだ寝ていたいと文句をいう体に喝を入れ、どうにか準備をするに至る。





ホールへと到着したのは、小一時間ほど正午を過ぎた頃。

この時間になると、照らされたアスファルトから立ち昇る熱気がジリジリと責め立ててくるようだ。


その熱気から逃れんとする僕は、足早に店内へと足を運ぶ。



暑い野外と冷房の効いたホール内との温度差で、頭も少しずつだけれど、ハッキリとしてくる。



この日は一応、少し強い日。

1がつく日がどうやら期待出来るとのことで、今月最後のその日が、僕の休みと被ってくれてよかった。

けれど、普通に考えたら今日よりも明日のほうが力が入りそうだなと思い直す。



店内の装飾も明日の1日を猛プッシュしているし、何より客がそんなに多くはない。

ルーチンワークとしてのホール内の巡回を終えると、何台かはまだ回されていない台も見つけた。



これは日を間違えたかもしれないな・・・と一抹の不安を抱きつつも、来たからには実戦開始である。



先ほど見つけた朝イチ台に狙いを定め、そんな中からガックンの効く機種を探すと

好きな機種だからか、わりと早い段階でそれと出会うことが出来た。



滑りリプレイでの変更判別も出来れば良かったのだけれど、初っ端からベルのこぼし目が出てしまった為確認することが出来なかった。


しかし朝イチの状態も悪くはなさそうだったので、少し粘る覚悟で選んだ本日最初の機種はこちら。





エウレカセブンAO(サミー)



この台で、サクッと持ちメダルを増やしたいところである。

ボーナスが重いわけではなく、ARTが遠くとも、ボーナスの連荘で出玉が減らないということも珍しくはない。



今日くらいは早々に楽な展開にしてくれよ、と願いながら回し始める。



・・・・・・



・・・現在500Gを越えたところ。
ノーボーナス、ノーART。


得てしてこういう時は思うようにはいかないもので、朝の期待とは裏腹にゲーム数は増えてゆく。

強いて良い要素を挙げるなら、前日の最終ゲームと合わせても天井ARTが発動しないので、リセットは濃厚ということくらい。



そして結果、投資900枚で600Gを迎えようかという辺りでチャンスゾーンからすんなりとARTに入る。



最初の当たりまでに少し使い過ぎた気がするけれど、このARTを伸ばしてしまえば関係ないわけで。

けれど、朝から調子の良くない日というのは、得てしてその日1日が不調なことも多いと思うのはきっと僕だけではないはず。



この時の心情としては、今日はやれない日かもしれないとの思いが大半を占めていて

けれどそういう流れというのは、何か1つ些細なことをきっかけに良いほうへ転じることも少なくない。



そうなれば投資の900枚を取り戻すのだって大して難しいことではないのだ。

何ごともなく駆け抜ければ、それはもちろん負債を抱えて天井を目指さないとならない。



けれど

流れの変わるきっかけを見つけることが出来れば

要は気の持ちようだと僕は思うのだけれど、900枚程度取り返すのは簡単な話だろう。






こんな風に。



5000枚だとかは難しいにしても、これくらいの枚数はすんなり出てくれるのがこの機種の良いところかもしれない。

要は、ART開始と同時に始まる特化ゾーンクォーツアクティベートチャンス(以下QAC)≠ナぶっ壊せば良いのだ。

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