【第一回恋物語〜泥沼2〜】
やじ☆きん


〜泥沼2〜



何故だ?


何故電話が出来る?


充電切れでは?


様々な思考が脳内を駆け巡るが…


そんなことよりもまず電話だ!


『…ッもしもし!?もしもしッ!?ク、クミか?』


たのむッ!本人であってくれっ!!


例えば


何かの事件で携帯だけ警察が…


その可能性も0ではない。


『・・・ごめんね…』


良かった。本人だ。


最悪の事態ではなく、本人であることに俺はホッと一息つくことができた。


だが、疲れきっているのか、そのテンションの低さは声から伝わってきた。


更には『ごめんね』


過去に何度も経験してきた苦い思い出が蘇る。


だが、今はそんなことよりも


例え『別れ』を切り出されたとしても、クミが無事であることを喜ぼう。


『良かったぁ。とりあえず無事なんやね?』


『うん。大丈夫よ。』


『電話は?充電切れてたでしょ?』


『今、自分の車。ここまで送ってもらったの。』


なるほどね。


自分の車に戻ってきたから充電できて電話もかけれたと


そういうことね。


ん?


送ってもらっただと?


てことはなにかい?


一晩中一緒に居たってことか?


うん。だよね。


そりゃそうだ。


一緒じゃなければ電話してきてただろうからな。


ふぅ…


( ゚д゚)ナメテンノカ?


つい先ほどまでは、無事であればそれだけでいい!


そんな大人な思考であったはずが、無事であったと分かるや否や、理性が吹き飛び本能が顔を出す。


もちろんね


このまま別れ話になることも覚悟はしている。


でも、いや…であるなら尚の事、電話で片付けていい話ではない!


少なくとも俺はそう考えてるし、電話で『あっ、そう』と言えるほど軽い気持ちでクミと付き合ってるワケではない。


『そっか。大変やったね?きちぃやろ?いや、きちぃんじゃないやろかとは思うよ。けどね…俺に何か言わないけんことあるよね?で、それは電話で済む話ではないよね?』


『うん。…今からいっていい?』


『うん。おいで。』


『きんちゃん仕事は?』


『俺の仕事は心配せんでいいけん。仕事よりも大事なことがあるけんさ』


『わかった。きんちゃん…』


『ん?』


『ごめんなさい。とにかく謝りたいから。じゃ、すぐ行くね。』


今思えば、この『ごめんなさい』により、俺の角(ツノ)は完全に折られていたのだと思うよ。


まぁ、この場合は怒ってるのは俺であり、立場的には圧倒的に俺が優位なんだけどね。


別れ話じゃなければね。


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